前回に引き続き、某大阪府内居酒屋…
※インタビュアーをイと表記
イ:
流石アーティストなだけあって、掘っても掘っても音楽尽くしのインタビューになっちゃいますね笑
無論、それが悪いワケでは一切ないのですが…そろそろ音楽以外の、ケケさんの体験だったりを聞かせて頂きたいところです!
という訳で、今まで体験した中で一番怖かった話をお聞かせください!
ケケ:
怖かった話〜、うーん。
僕自身、心霊体験とかしないタイプの人間、もしくはしても気付かないタイプなんで、怖い話って言ってもリアルな方の体験になるんですけど、それも社会人になってからなんで、ここ2〜3年位の話で…
ある日、お金を下ろそうと思ってファミリーマート向かうために、心斎橋筋商店街を歩いていたんですね、その時に自分の前をオジさんが歩いていたんですよ。
道なんで、歩行スピードが前の人と合わなければ抜かすじゃないですか?
で、なんも考えんとその時も抜かしたんですよ、するとそのオジさんが抜かし返して来たんです。
ケケ:
その時少し、お!?とは思ったけど、そこで終わればそういう人なんかな〜?で終わる話だったんですが…
そこからまるで、ロックオンされた様に、僕が進行方向ずらそうとしても、前のオジさんも追従してきて、常に前にいる様になったんです。
ようは、縦軸まで完璧に合わせてきたんですね。
で、更になんですけどそのオジさん、合わせ技で歩行スピードも緩めてくるんですよ!
ケケ:
で、ヤバい!前に進まれへん!ってなってそこからは強行突破で、まぁ競歩で逃げましたわな。
(恐らく、振り切るならダッシュが最良なのだが、走ってしまったが最後、それが"試合開始のゴング"となってしまう可能性を危惧していたのだろう、文字では伝わりづらいかもしれないが、当時この話を聞いている時は、そういった類の緊張感が伝わった。)
まぁ、競歩といってもコンビニ近くなって来たんで、もう早歩きでルートを変えてコンビニに入ったんですけどね。
イ:
恐ろしいですね…レースをリタイアして難を逃れた感じですね。
ケケ:
いや、もうはい笑
ただ実は少しだけ続きがあって、実はそのコンビニ入った後、ATM操作してたらそのオジさんが後ろまで着いてきてて笑
イ:
ヒトコワですね、最後までちゃんとコミュニケーション取っていないのもモヤモヤします。
ではもう一つ、ケケさんについての質問です、ケケさんのフェイバリットなプロレスラーをお伺いしたいです。
ケケ:
あー!ちょうど前日にも、大阪府立体育会館で新日本プロレスのビッグマッチ見て来たところなんですけど、実はあんまり好きなレスラーとかはなくて、
割と箱推し、ではないですけど…団体推し、みたいな、みんな違ってみんな良いみたいな?
あ、生一つ貰っていいですか?
ケケ:
で、箱推しなので、あえて推すなら僕個人が好きというよりは、この人オススメします!みたいな感じになっちゃうんですけど、それこそ昨日行ったときにもメインで出ていた、鷹木信悟選手がオススメです。
やっぱり、プロレスっていうのも、音楽のライブと同じ、と言い切っちゃうと変だけど声援がやっぱり重要な要素で、それがあって成り立つエンターテインメントというか、お客さんも応援する事でのめり込んでいくものというか…
ケケ:
プロレスは声援のあるスポーツなんですけど、このコロナ禍で、屋外のスポーツではないので、声援を出せなかったわけなんですね、みんなマスクつけて、席の間隔を空けて観戦しないといけなかった。
そういう状況なのでやっぱりプロレスもその当時、興業として集客に苦労していて、やっぱり寂しい感じの状況だったんです。
コロナ前は凄い勢いで人を集めていたのに、コロナ始まって、トンと人が減ってしまった。
実際見に行っても、声も出せなくて魅力半減…てな感じで元のお客さんも離れていった。
そんな中、気を吐いて盛り上げてくれてたのが鷹木信悟選手。
俺たちが声援を出せない分、鷹木選手が滅茶苦茶喋って、滅茶苦茶盛り上げようとしてくれる。
(まるで、「今のギタリストがギターソロを弾かない分、俺が弾いてやる」と発言した故・ダイムバックダレル氏のようである)
兎に角「さぁ、いけるかー!!」とか「キタキタキタァ!!」とか「オイ!オイ!オイ!」とか自家発電してくれて、っていう姿を観る訳なんですけど、それって一時的に試合を盛り上げてくれるっていう面もあれば、社会全体が暗く沈んでいた時代に元気一杯にやっていただいてるのは希望の光として、凄い勇気を貰えた。
やっぱり、皆んながプロレスラーに求める活力とかって部分を、1人で表現してくれてたのが凄い良かったなって思う。
で、鷹木選手って、アニマル浜口道場出身なんですよ、なかでも一番アニマルイズムを継承している印象があって、だから「気合いだ!」とか言う。
あと、へこたれない所とかね、良いと思います。
イ:
ありがとうございます、でしたら次のケケさんの趣味の部分のお話で、最近サウナにハマってらっしゃるようですので…。
今のところのベストサウナ挙げて頂きたいです。
ケケ:
結構メジャーな施設が好きで、サウナの質は勿論ですが、集客力だったり、サウナ以外含めて施設そのもののスケール感だったり、いかに「下界と切り離されてる感」があるかが重要ですね。
そういうのも含めての評価だと…大東洋があるかな?
ケケ:
ただ、そういう意味で言うと今はアムザの方が好きか。
イ:
笑、THE大阪のメジャーサウナですね。アムザの好きなところで言うと?
ケケ:
アムザの「嘘やろ!?笑」みたいな所が好きなんですよ。
プールがあったりとかするバカっぽさとか、結局気持ちが上がるかどうかが重要かなと思うので、ここに来ないとコレは味わえなかったぞ?という価値を生み出してくれてる。
スケール感もいいし、外もあるし(恐らく外気浴スペースの事を指している。アムザの外気浴スペースの眼下には、江戸時代から有ると伝えられる墓地が広がっており、絶景。コレもケケさんの言う「嘘やろ!?笑」であろう。)めちゃいいなと思いますね。
イ:
アムザはダイナミックなサウナでオススメ、といった所ですかね。
ケケ:
というよりも、やっぱり付加価値が多い施設なんよね。
ただ単に熱い部屋があって、ただ単に冷たい風呂があって、ただ単に空気が通っている休憩できるゾーンがある訳じゃなくて、驚きをくれるというか…そういう感じがいいのかな、と。
でも、なんだかんだ言ってジムのサウナによく行ってるんですけど笑
82℃しか無いし、水風呂も無いし、外気浴も無いんですけど、まぁなんだかんだ週2〜3回入ってるとやっぱりそっちが落ち着くようになって来ましたけどね。
日常を求めるのか、非日常を求めるのかでその差は変わるかな?と思いますね。
イ:
ご丁寧にありがとうございます。
上手にサウナとお付き合いされてる印象を受けますね。
でしたら、少し音楽の方に戻りたいのですが、今不祀という活動をされてますが、良いバンドってどんなバンドだと思いますか?
イ:
即答ですね。ご自身の考えるいいバンドには、驚きが必要という事でしょうか?
ケケ:
うーん、驚きって難しくて、期待に応えるのが良いライブってのもあるし、期待を裏切る、良い意味で、裏切るってのが良いというのも…。(少し沈黙)
未だ、答えは出てないんですけど、でも「うわぁ!嘘やろ!?」ってなるのが僕はエンターテイメントでは一番重要だと思っていて、でも音楽ライブって、ある程度予習してくる事が出来て、しかも、音楽に求めるものって、ある程度「ベタ」で、コレくる…その次コレ来て、良しキタキタキタ!みたいな所で気分が良い、みたいなのってやっぱあるとは思うんですよ。
でも、やっぱり一番ライブを楽しめるのって1回目かなって、もちろん音源もそうやしMVもそうなんやけど、やっぱり一番最初が一番真っ新の状態で楽しめる、その時がやっぱ良さのトップなんですよ、その状態でずっと鑑賞できるのが一番良い。
でもそうはいかなくて、絶対に2回目3回目が発生するっていう中でも、その最初に観た時の驚きを与え続けなきゃいけないんじゃ無いかな?と思うので、そういう事を観せてくれるバンドってのは面白いんじゃ無いかな、と思いますね。
イ:
1回目の驚きを更新し続けてくれるバンドが良いバンド、という事ですね。
ケケ:
まぁ、無理でも良いんで!無理でも良いけど、その姿勢が無かったり、それを辞めてしまったりするとダメかな、と思いますね。あくまで自分の考えです。
イ:
ありがとうございます。
では、ご自身の思う驚きを与えてくれるバンドいらっしゃればお聞かせください、不祀以外でお願いします。
ケケ:
あーーーーーー…。
でも、SOADっていうのはやっぱり僕にとって驚きをくれるバンドかなって思う。
で、マキシマムザホルモンもそうだと思う、cradle of filthも「うわっ!」てなる事をしてくれますね、けどやっぱ…B-DASH。
ケケ:
B-DASHの良さって「適当アドリブめちゃくちゃ語」みたいなので歌詞を組み立てていく中で、たまにじんわっ…と来るストレートな言葉を入れてる時があって、SECTORっていう曲があるんですけど、それもバーッと適当語で組み立てられてるんやけど、でもその言葉の断片に、世界平和的な単語を散りばめていって散りばめていって…最後の大サビのところで、フッ…とストレートな歌を出して来たりするんですよ。
お化け屋敷的な驚きじゃなくて、そのストレートの塩梅でビックリするというか、そうやって驚きをくれつつ、ただ驚くだけじゃない、感動する。
そういうのが良いかな…って。
そういう観点で言うと米米CLUBとか、の出鱈目な感じとか良い。
世間では「浪漫飛行」とか「君がいるだけで」のイメージだと思うんですけど「KOME KOME WAR」って曲の中で、デタラメトークって歌詞が出てきて、それがまさにデタラメトークだなと思って…。
そのデタラメトークの断片に思いだったり、本音だったりが垣間見えてきたりするところとか、ふざけてんだけど、マジなんだよなっていう、そういう合間みたいなところを攻めていると、どちらかのスイッチが入った時にグワっとなるんですよ。
そういうのが驚きっていう観点で良いバンドかな。
イ:
不祀のルーツも少し垣間見えた気がしますね。
でしたら、最後なんですけど…ケケさんにとって不祀とはどんなバンドなんですか?
ケケ:
自分が普段考えたりとか、観たりとか、気付いた事の発表会…うーん、論文かな?観せるものなのでショーなのか、そんな感じです。
イ:
ありがとうございます、ではこれにてインタビュー終了です。
お疲れ様でした!